消化管造影検査における代替造影剤(適応外使用)のお知らせ
現在、消化管の状態(穿孔・縫合不全・狭窄、閉塞など)を診断する検査の造影剤「ガストロフイン」が、全国的な供給不安定により入手困難となっています。
当院では、患者さんの検査や治療を滞りなく行うため、当院薬事委員会の承認のもと、代替造影剤として「イオプロミド」または「イオパミドール」を使用した消化管造影検査を実施いたします。
本使用は、国内の医療用医薬品添付文書(薬剤の公式な説明書)にこの検査方法が記載されていないため「適応外使用」に該当します。医療安全および倫理的観点から、以下のとおり内容をお知らせいたします。
1.対象となる患者さん
・食道、胃、小腸、大腸などの消化管造影検査、または瘻孔(ろうこう)(体にあいた穴)造影検査が必要であるが、本来の薬剤(ガストログラフイン)が使用できない患者さん。
2.本薬剤を使用する目的と必要性
・目的:X線撮影や透視を行い、消化管の形や病変(穴、詰まり、狭さなど)を正確に写し出して適切な治療方針を決定するために使用します。
・必要性:国内で唯一、「口から飲む」または「腸やチューブに流す」使い方の適応を持つ薬剤が供給停止しているため、検査を安全に継続するためのやむを得ない緊急の対応として使用します。
3.有効性と安全性
・有効性:海外(欧米など)では、これらの薬剤は「口から飲む」または「腸やチューブに流す」方法としても正式に承認され、日常的に広く使用されています。
・安全性:本剤は「飲む」または「腸やチューブに流す」ため、通常の「血管への注射」に比べて体内への吸収はごくわずかで、全身性の重い副作用が起こる可能性は極めて低いとされています。
4.主な副反応(副作用)
・一過性の吐き気、おう吐、腹痛、下痢や、軽度のじんましん、かゆみが起こる場合があります。
※過去に造影剤アレルギー、気管支喘息、腎機能低下のある方は、事前に必ず医師や看護師にお申し出ください。
5.費用負担・副作用発生時の対応
・費用:通常の保険診療として実施します。適応外使用による追加の費用負担はありません。
・救済制度:万が一、健康被害が生じた場合は当院で適切な治療を行います(保険診療扱い)。なお、適応外使用のため、国の「医薬品副作用被害救済制度」の対象とならない場合があります。
6.同意の拒否(不同意の申し出)について
・本薬剤による検査を希望されない場合やご不明な点は、遠慮なく担当医師または看護師へお申し出ください。拒否された場合でも診療上の不利益は一切なく、他の検査方法を検討いたします。
町立中標津病院